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夏の食養生④ 水分を摂っているのに、なぜ疲れる?

2026.08.20新着情報

暑い日に外を歩いたあと。

庭仕事やスポーツでたくさん汗をかいたあと。

水やお茶をしっかり飲んだはずなのに、

「なんだか体がぐったりする」
「力が入らない」
「疲れがなかなか抜けない」

そんな経験はありませんか?

夏は暑さだけでなく、「汗をかくこと」そのものでも体力を消耗する季節です。

夏の食養生シリーズ最終回は、中医学から見た「汗と夏の疲れ」についてお話しします。

汗と一緒に失われるもの

汗をたくさんかいたら、水分補給。

もちろん、とても大切です。

しかし中医学では、大量に汗をかくと、水分だけではなく、体に必要な「気」と「津液(しんえき)」も消耗すると考えます。

「津液」とは、体を潤している正常な水分。

そして「気」は、体を動かしたり、さまざまな機能を支えたりする生命活動のエネルギーのようなものです。

つまり大量の発汗は、

「潤い」と「元気」を一緒に消耗している

と考えることができます。

水分を摂っても疲れが残るのは?

汗をかいた後に喉が渇けば、水分を摂ります。

それで喉の渇きは楽になっても、

体がだるい
息切れしやすい
何もする気にならない
疲れが抜けない

といった状態が残ることがあります。

中医学では、このような夏の消耗を「気」と「津液」の両面から考えることがあります。

だから夏の養生は、水分を補うだけで終わりではありません。

毎日の食事や休養で、消耗した体をきちんと養うことも大切なのです。

酸味も夏の食養生に

梅干し、レモン、酢の物など、暑い日に酸っぱいものが欲しくなることがあります。

中医学では「酸味」には、汗などが出すぎないよう引き締める「収斂(しゅうれん)」という働きがあると考えます。

梅を使った豚しゃぶや酢の物などは、食欲が落ちやすい夏にも取り入れやすい一品です。

酸味を上手に使うのも、昔から伝わる夏の食養生の知恵です。

夏の「気」と「津液」を考えた漢方

この「汗によって気と津液を消耗する」という考え方を代表する処方に、生脈散(しょうみゃくさん)があります。

生脈散は、

人参(にんじん)
麦門冬(ばくもんどう)
五味子(ごみし)

という3つの生薬からなるシンプルな処方です。

人参で「気」を補い、麦門冬で「潤い」を補い、五味子で汗などによる消耗を防ぐ。

まさに、暑さと発汗によって消耗しやすい夏の体を考えた組み合わせです。

この生脈散の考え方をもとにした漢方製剤のひとつが、麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)です。

夏になると、

「汗をかくと、どっと疲れる」

「暑い日は体力がもたない」

「水分を摂っているのに、なんとなく元気が出ない」

という方がいらっしゃいます。

そんなときには、水分補給だけでなく、体そのものが消耗していないかという視点も大切です。

※漢方薬は体質や症状によって適するものが異なります。服用についてはご相談ください。

夏を元気に乗り切るために

全4回にわたって「夏の食養生」をご紹介してきました。

夏を元気に過ごすポイントは、

余分な熱を冷ます。
胃腸を守る。
汗で失ったものを補う。

暑いからと冷たいものばかり摂るのではなく、旬の食材を取り入れ、胃腸をいたわり、汗をかいた後の体をしっかり養う。

毎日のちょっとした積み重ねが、夏を元気に過ごすための養生になります。

暑さによる疲れ、食欲不振、汗をかいた後の強い疲労感など、夏の体調で気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

むらせ漢方堂

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