
起立性調節障害のお子さんについて相談を受ける中で、
親御さんからよく聞く言葉があります。
「朝は全然起きられないのに、夕方になると元気なんです」
「学校は休むのに、夜はスマホを見たり友達と話したりしています」
「本当に体調が悪いのでしょうか?」
無理もありません。
親御さんから見ると、とても不思議な状態に見えるからです。
「朝だけ調子が悪い」は珍しくない
起立性調節障害では、
朝起きられない
午前中はだるい
頭痛やめまいがある
といった症状が目立ちます。
一方で、
午後になると少しずつ楽になり、
夕方には元気に見えることもあります。
これは決して珍しいことではありません。
カギは自律神経
私たちの体は24時間同じ状態ではありません。
朝になると交感神経が働き、
体温や血圧が上がり、
活動モードへ切り替わります。
しかし起立性調節障害のお子さんは、
この切り替えがスムーズにできないことがあります。
そのため、
体はまだ眠っているような状態なのに、
学校へ行く時間だけがやってくるのです。
「やる気」の問題ではないことも
親としては、
「夕方元気なら学校も行けるのでは?」
と思ってしまいます。
しかし本人にとっては、
朝と夕方で体の状態が全く違うことがあります。
大人でも、
寝不足の日の朝は頭が働かないことがありますよね。
それが毎日続いているような状態を想像すると、少し理解しやすいかもしれません。
夜型生活との悪循環
ここにスマホやゲームが加わると問題はさらに複雑になります。
朝つらい。
学校を休む。
昼過ぎから元気になる。
夜眠くならない。
スマホを見る。
さらに朝起きられない。
この悪循環に入ってしまうケースも少なくありません。
本人も悩んでいることが多い
実は、
本人も
「学校へ行かなきゃ」
「みんなに遅れてしまう」
と悩んでいることがあります。
周囲から見えないだけで、
強い不安や焦りを抱えている場合も少なくありません。
だからこそ、
「怠けている」
「気合いが足りない」
と決めつける前に、
体の状態や生活リズムを一緒に見直すことが大切です。
親御さんにできること
まずは、
「なぜ起きられないの?」
と責めるのではなく、
「今日はどんな感じ?」
と体調を聞いてみてください。
子ども自身も説明できない不調を抱えていることがあります。
親が理解者になってくれるだけで、安心するお子さんも少なくありません。
起立性調節障害のお子さんに対して、
実は逆効果になってしまうことがあります。